ボヌール・デ・シアンの願い

★ なぜ幼稚園が必要か?

人間にとって都合の良い「しつけ」を、あなたの愛するわんちゃんにしていませんか?
犬の吠えや嚙みといったいわゆる問題行動と呼ばれる行為を、「しつけ」をして改善をしようとしている人が本当に多い。でも、実はこれ、間違っているんです。
犬は「吠える動物」だし「噛む」こともごく当たり前(自然)の行動。しかし、その行動がひとたび「人」に向かうと、人間はそれは問題行動だと呼びます。
さらに、この問題行動と呼ばれる「人にとって都合の悪い、犬の困った行動」の原因はなんと「人」なのです。
でも、「人」はその責任を「しつけ」と称して「犬」におしつけます。
そうなんです。犬たちの問題行動の原因は、私たち人間なのです。

 

★ 犬が噛んだり吠えたりする理由

例えば、このようなことをいつの間にかやっていませんか?
①洋服を着せようとしたら噛んだ
→犬は洋服を何の目的で着させられるのか理解できますか?犬に聞いてみたことがありますか?それを望みましたか?

②撫でてあげようとしたら噛んだ
→もしかしたら体のどこかに痛みがあったのかもしれません。私たちも同じく患部に触られたら「痛い」に決まっています。

③おもちゃを触ろうとしたら噛んだ
→犬のおもちゃはあなたのもの!だと思っていませんか?犬はそう思ってはいないのでは?

④近くに行ったら噛んだ
→あなたが近付くと、犬にとって嫌なことがいつも待っていませんでしたか?(いつも無理やりブラッシングされたなど)正面から目を見て近寄りませんでしたか?(その人間のボディランゲージは、犬にとって、無礼であり脅威です)その犬はリードにつながれていませんでしたか?(犬はあなたが怖くても逃げられません)

⑤トイレシートをビリビリにやぶる
→他に何か楽しいおもちゃがありますか?「犬」は動物、動く生き物です。そして「犬」はハンターです。1 日中ハンティングを考えています。その欲求を満たしてあげていますか?

⑥来客に吠える
→その時あなたは「静かにしなさい」と叫んでいませんか?家は犬にとってなわばり。当然面識のない生きものに警戒します。そして「犬」は言語を理解しません。ただ、飼い主さんが「一緒に叫んでいる」と思っているだけです。

上記のように、全ての原因は人間なのです。
だから、私たちは人間社会で犬を犬らしく生き生きと育てるために、犬のことをもっと学ぶ必要があります。
それが、犬と共に幸せに暮らすために大切なことなのです。

 

★ 犬を、犬らしく育てるために

犬は人間ではありません。それは当たり前のことですが、私たちはつい擬人化して考えてしまいます。
犬を幸せにするためには、ただ可愛がるだけではなく「犬らしく(犬の本能行動を満たす)」育てることが大切です。
実は、問題行動と言われる吠えや嚙みの多くは、犬を犬らしく育てていない事が原因です。どうして犬を犬らしく育てることができないか、それは一重に「犬を知らない」からです。
あまりにも近い存在すぎて、多くの人が「知っている」と思い込んでいるのです。犬たちとフェアなコミュニケーションができるようになるためには、まずは私達自身が学ばなければなりません。

 

★ ストレスからくる吠えや足なめ

近年深刻な問題(日本では問題とすら思われていないのが現状)となっていることが、⾧期間のお留守番です。
イギリスでは1 日4 時間以上のお留守番はネグレクト(虐待・育児放棄)と言われています。
犬は本来群れる生きもの。お留守番をして一人で居ること自体が、不安でストレスなのです。ハンティングなどの本能行動が満たされないばかりか、日中に狭いゲージの中に閉じ込められているこでエネルギーを発散することすら許されません。
刺激不足によりストレス状態に陥る事がほとんどと言えます。それによりいたずら、誤飲、過剰な吠え、ハイパー(興奮しない)、自傷行動(足舐め、脱毛など)に発展すると考えられます。
犬たちは、それでも知恵を絞り、自分のエネルギーを発散する方法を考え実行します。ゲージの中のベットやトイレシートを噛んでボロボロにしたり、ゲージ自体を噛むことだってあるでしょう。
また、中には何の刺激もないことからくるストレスを、自分自身の身体をなめつづけることで解消しようとする犬もいます。いわゆる「足なめ」という行為です。
このように、ストレスを自分自身の内側にためる犬たちの問題は、更に深刻です。なぜなら、飼い主さんは自分が困っていないので、その犬のストレスレベルを見逃しがちになるためです。
近年、人間の世界でもストレスが病気の大きな原因の一つと言われていますが、動物たちも同様にストレスが身に及ぼす影響が解明されつつあります。

 

★ 犬にとっての「問題行動」とは

さて、一般的に私達はそれを「問題行動」だと言いますが、果たして本当にそうでしょうか?
これは正真正銘犬たちが心を病んでいる証拠です。これに気付かず、私達は知らぬ間にわんちゃん苦しめているのです。「問題行動が出た」と思ったらどうかわんちゃんが「苦しんでいるサイン」だと思ってあげてください。
しかし、そうは言ってもお仕事を辞めるわけにもいきません。なので、私達が飼い主さまにかわって、わんちゃんのQOL を上げるお手伝いをさせて頂くのです。
当園ではストレスの解消に他犬と遊ばせたり(遊ばせすぎてもストレスになるのでコントロールします)、上手に遊ぶコミュニケーション(プレイナイスルース)を教えたり、基本的なオビディエンスレッスンや脳トレ、またフィジカルレッスンにメンタルレッスンなども組み合わせ、楽しい時間を提供します。
幼稚園で日中楽しくお勉強をしたり、他犬とコンタクトすることで、犬本来の行動欲求を満たします。
すると、落ち着いた自信のある、その犬本来の輝きを取り戻すことができるのです!!

 

★ 社会化の重要性

上記のように、犬を犬らしく育てることはとても大切です。
そして、もう1 つ大切なことが「犬を人間社会にポジティブに順応させてあげること(社会化)」。
このどんな環境にもあっという間に対応できる時期は、生後12~16 週程(社会期)までと言われています。
この素晴らしい時期に適切に社会化しておかないと、人間社会の様々なモノや人に順応させるのはとても難しくなります。社会化期が終わりに近づくと、少しずつ恐いモノや不安が増えていき、これが問題行動と言われる「吠え」や「噛み」につながってゆくのです。
ほとんどのケースで、吠えや噛みは「恐い」という感情から発生します。一見、唸って怒っているように見えても、根本の原因は「恐い」なのです。

 

★ 社会化の重要性

そのような行動(問題)は社会化不足から発生しているケースがほとんどと言えます。これらは社会化によって良い経験にすることで、徐々に慣れていきます。
また、犬のメンタルを育むためにもとても大切なことなので、色々なポジティブな経験をさせてあげるためにも当園では積極的に外に出かけています。
私たちはこの社会化をとても大切にしています。社会化の定義は色々ありますが、ここでは「犬が、その経験・体験をポジティブに受け入れること」としています。
ただし、どれだけ頑張って様々な経験をさせても、必ず「恐い」という感情は芽生えます。しかし、様々な経験をしている犬は、すぐに「恐い」を克服することができるのです。これにより、自然と自信がつき、問題行動は発生しにくくなります。
これは、ただ単に問題が出なくてよかった!という人間側のメリットだけではありません。「恐い」ことが少ない、またはすぐに克服できるということは、犬自身にとってもストレスなく生きられるということです。わんちゃんの幸せのためにも、社会化はとても重要なことなのです。

 

★ 「恐い」から「好意的なモノ」に

社会化は、「恐い」という対象物に慣らせば良いという訳ではありません。
ただ慣れさせるのではなく、むしろ「好意的なモノ」としてとらえられるように条件付けを変化させる必要があります。
当園では積極的に外へ出かけ、様々な経験をしてもらいます。街中やショッピングモールに出かけ、たくさんの人におやつをもらったり、様々な乗り物に乗って出かけます。
また、人間社会に順応してもらうだけではなく、他の犬とのコミュニケーションも教えてあげる必要があります。
実は犬は犬からボディランゲージを習得するので、他の犬と上手にコミュニケーション(上手に無視することもコミュニケーションです)できるようになることで、他犬を恐がって吠えたり、いらぬ争いに発展しないで済むようになります。
さらに、同時に人間とのコミュニケーションの方法を学んでもらいます。(これを一般的にしつけと言っています)
これはパピー期にも大切なトレーニングになります。犬に人を信頼してもらう、例えば呼んだらすぐに来てくれる、身体のどこでも触らせてくれる(トリミングやハミガキ)などがこれにあたります。

 

★ パピー教育について(生後8 週~お預かり可能)

パピーにはパピー教育が必要です。一番大切なのはメンタル、フィジカル、信頼(ハズバンダリー)、社会化をして健全に育てることです。
メンタルはストレス耐性を育みます。
フィジカルは脳の発育とボディバランスを同時に育みます。
ハズバンダリーは知らない人にどんな風に触られても、恐くないことを教えます。(病院や歯みがき、トリミングなど)
これらの教育により、不測の事態にも対応できる能力が高まり「吠え」や「噛み」などの抑制につながります。
解決できる自信と能力を身に付けることができるので落ち着いた犬に育つのです!(犬も精神成⾧をするからです。)
このようにパピー教育では、まず健全な心と身体を育むことが何より先決です。こうして健全なこころに身体を育てたうえでのトレーニング(学習)に移ります。すると、学習スピードが驚くほどのパフォーマンスを発揮することができるのです。

 

★ 犬の思春期について

犬にも思春期があるのをご存じでしょうか?
個体差があるので一概には言えませんが、思春期は生後7 か月~2,3 才くらいまでと言われています。
パピー教育を受け、順調に育った我が子が、青年期をむかえる頃に、この思春期が訪れます。これを反抗期と呼ぶ人もいますが、要するに自我が芽生え自立する時期と言えるのです。
また、今まで吠えなかった犬が急に吠えるようになったり、ちょうど性ホルモンが活発になる時期に重なります。すると以前はあんなによく遊んでいた友達と、急にケンカすることもあります。
でも、それは犬が成熟している過程ですので、どうかこの時期に言うことをきかなくなった犬を罰したり、怒ったりしないでください。そして、「うちの子は臆病だ」とか「攻撃的な犬だ」と決めつけないでください。

 

★ 成犬の社会化について

成犬には、その犬の抱えている問題に個々にアプローチしていきます。(パピー教育を受けていない犬が対象)
例えば、お散歩できない、トリミングできない、興奮しやすい、歯みがきできない、自傷行動をする、吠えがひどい、つめきりができない、恐がり、など。
成犬の場合、様々な要素が複雑に絡み合っていることが多く、1 つ問題行動にアプローチするだけでは問題の根本解決には至りません。成犬の場合は幼稚園での対応では結果が望めないこともあります。その場合は出張トレーニングにて対応致します。

 

★ 犬を知ることでフェアなコミュニケーションを

犬たちとフェアな関係を築くため、私たちは犬がどんな動物かを学び知る必要があります。
先ほど述べたように、「問題」と言われる行動も、原因は飼い主さん自身ということがあるからです。問題を犬のせいにしていてはフェアなコミュニケーションは実現しません。
この時期はあらゆることを受け入れられる素晴らしい時期でもありますが、同時に気を付けなければいけないことが多い時期でもあります。
身体も脳も未発達ですが、だからといって強い刺激にさらすことは避けなければなりません。そういった意味では、私達トレーナーはかたときも気を抜けない時期ともいえます。

 

★ 様々なトレーニングで成功体験を

吠えや噛み、過度の興奮、その他の問題行動が「社会化不足(自信がないなど)」からくる場合、トレーニングなどで成功体験をさせ、自信をもたせる事で解決できます。
「でも、うちの子その社会化期が終わってしまったわ。じゃあもう手遅れ??」
いえ、そんなことはありません!犬たちは一生学び続けます。しかし、そのスピードはパピーと同じというわけにはいきません。忍耐とテクニックが必要になります。
今でも問題(人間にとって都合の悪い事)が起きて、初めて犬の「しつけ」について考え、さらにそれは(問題が起きるのは)犬が悪いからだ!と考える人が大半。だから犬を「しつけ」ようとします。
しかし、しつけは「支配」です。正の強化によるトレーニング「陽性強化」で褒めて育てる、という手法もありますが、それは結局のところ優しいやり方で犬を支配しようとしているだけなのです。

 

「支配する」ではなく「協力する」

犬を支配しようとする「しつけ」では、犬との本当のコミュニケーション(信頼)は生まれません。
だから私たちは犬を支配しようとは思いません。ただ、協力してもらうのです。
協力し合うことで、お互いハッピーになれ、これにより真のコミュニケーションが生まれるのです。
最も重要なのは、飼い主さんが「犬」という種を正しく理解すること。あなたの愛するわんちゃんの幸せを願うのであれば、ぜひ一度社会化について学んでみてください。
私達はあくまでも飼い主さんとわんちゃんとの信頼のキズナを作るお手伝いをしているにすぎません。
結果として、当サロンに来店するわんちゃん達は、みんな笑顔になります。
わんちゃんも飼い主さまも笑顔になるサロンに、ぜひお越しください!

「あなたとわんちゃんにいつでも笑顔でいてほしい」

それが私たちボヌール・デ・シアンの願いです。